みなさん、こんな経験ありませんか?
朝食しっかり食べたつもりなのに、午前中お腹が鳴り続けている。
さっき食べたのにどうしてお腹が空くんだろう?
昼はお腹いっぱいランチ食べたけど、目の前にスイーツが出てくると不思議と食べられる。
スイーツは別腹なんだよね。
こんにちは!管理栄養士のたぬきもんです!
今回は空腹の仕組みについて解説しましょう!
空腹と満腹を感じる仕組み
胃が空っぽの状態ではない
「お腹が空いた。」という状態(空腹感)は一般的に血糖値が下がった状態のことをいいます。人には恒常性(ホメオスタシス)という性質があって、一定の状態に保ちたいという機能が備わっています。血中にはエネルギー源となる糖が流れており、その割合が下がってくると、エネルギー不足だと感知して摂食中枢が刺激されます。この刺激により、空腹感が生まれ「お腹が空いた、何か食べたい」という状態になります。
そして、食べ物が消化、吸収され血糖値が上がってくると、「正常に戻った!」と判断され、満腹中枢が刺激されます。このことにより「お腹がいっぱ!満足した!」と満腹感を得ることができるのです。
このようなサイクルを繰り返して人は生命を維持しているんです。
炭水化物の食事は太る!?
血糖値の変化で空腹や満腹を感じることが分かったかと思います。なので、炭水化物(ご飯、パンなど)だけの食事はNG!消化速度が速く血糖値をすぐに上げる炭水化物オンリーの食事は血糖値を急激に上げてくれるので、食べたその時はお腹を満たすことができます。しかし、急激に上がってしまった血糖値は下がる時も急降下します。すると、食べたはずなのにすぐ空腹感が襲ってきます。すると、また食べたくなる。結果的に炭水化物だけの食事は食べ過ぎにつながってしまうのです。
空腹の対策として、タンパク質(卵、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、肉類)、食物繊維(野菜、豆類など)を一緒に食べることで、消化が遅くなり体が血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。その他、血糖値の乱高下予防には早食いをしないこと、よく噛むことで防ぐことができます。
例えば、朝食の場合
菓子パン2個
⬇️
菓子パン1個+ゆで卵
これだけ空腹感が全然違ってくるよ。
空腹には2種類ある
主に空腹には2種類の空腹があるとされています。それは生存のために必要なエネルギーを補給したいという生理的に起こる空腹と経験的に美味しそう、また食べたいという感覚的に起こる空腹です。感覚的な空腹について解説していきましょう。
五感が作り出す空腹感
お腹いっぱいなのに「まだ食べたい」と思うことありませんか。そう、別腹です。では、なぜ血糖値が上がっているはずなのにもっと食べたくなるのでしょうか。それは感覚的に引き起こされているかもしれません。
例えば、目の前で美味しそうに焼かれているステーキがあるとします。すると五感から摂食中枢が刺激され、空腹を感じます。
経験や記憶によって偽の空腹が作り出されてしまうんです。エネルギーが充足しているのに食べるとどうなるでしょう。
はい、太ります。
食欲とは三大欲求の一つなので強い力を持っています。そのスイッチが押されるのがステーキなのか、スイーツなのか、テレビCMなのか、デパ地下なのか、その時々で変わってきます。本当に空腹なのか、食べたくなったら今一度考えてみましょう。
まとめ
- 空腹とは血糖値が下がることによって生じる現象である。
- 血糖値のすぐ上がるものはすぐにお腹を満たしてくれるが、空くのも早い。
- 空腹には生理的空腹と感覚的空腹がある。
空腹感を上手く付き合って良い食生活を送りましょう。
コメント