栄養食事指導とは
栄養食事指導とは管理栄養士が『食生活で不安を持つ方』や『病気で食事制限が必要な方』の食事を指導することです。
普段の食事でどんなものをどれくらい食べるのか、どんな料理の組み合わせをしたらいいのか、献立、調理をどうすればいいのかなどを提案します。
食事面から病気に対してアプローチし、健康の維持増進を図っていきます。
栄養指導で栄養の話をしてはいけない
新人栄養士がやりがちな栄養指導で『知識』の伝達があります。
糖尿病にしろ、減塩食にしろ
栄養指導は知識を披露する場所ではありません。
本やテレビ、インターネットで知識や情報は調べればいくらでも出てきます。
クライアントも『それ知っている』『理想を言われても・・・』と感じているはずです。
では、栄養士は何をすればいいのでしょうか?
出来ること、出来そうなこと、出来ないことに振り分けをしてあげることです。
個人の生活スタイルによって食事療法のやり方は変わってきます。
どんな仕事をしているのか、何時に寝て何時に起きるのか、食事は誰が作る・用意するか、経済状況は?また、食事に対する価値観を人それぞれ違っています。
十人十色であり、人によって食事療法のやり方は異なってきます。
とにかく話を聞く
栄養指導で最も大切なのは『傾聴』することです。
とにかく話を聞いてあげることです。
先に上げたように人はそれぞれ生き方が違っています。
何が好きで何が嫌いなのかなんて会ってすぐにはわかりません。
なので、クライアントの話をよく聞くことは重要なのです。
食生活はもちろん、生活スタイルを聞くことで最適な食事療法が見つかります。
もちろん、そんなにしゃべりたくない方もいると思うので無理強いはいけません。
全く関係ない質問な控えましょう。
人は自分の話を聞いてくれる人を好きになる心理効果があります。信頼関係を気づきましょう。
栄養指導を始める前に
クライアントは現在どの地点にいるでしょうか
絶対に治したい人、ドクターに言われ仕方なく指導を受けに来た人、栄養指導を受ける人の心境は様々です。
どの位置にクライアントはいるのか見極め指導することが栄養士にとって重要になってきます。
栄養士はあくまで監督
食事療法とはマラソンのように長い道をひたすら走るようなものです。
目的地に行くにはクライアント自身『自分の足』で行ってもらわないといけません。
栄養士はあくまで監督であって、目的地まで直接連れていくことはできません。
カラダの変化に気づくのは3ヵ月、半年かかるかもしれません。地味で長い道のりです。
では、クライアントと栄養士の関係はそこで終わりなのか、それも違います。
栄養士はクライアントの走り方(食事療法)が正しいのか常にサポートすることが必要です。
『これであってるのかな?』そんな不安に対して、
『それで大丈夫ですよ』
『そんなに制限しなくてもいいですよ』
『もっと出来そうなところからしましょうか』
話を聞いてすぐ実践できる人はほとんどいません。生活に溶け込んでいる食事ならなおさら変えるのは難しいと思います。
指導後に出てきた不安を取り除いていくのも栄養指導の一つなのです。
まとめ
栄養指導で大切なことはクライアントの理解です。
キャラクターや特性を知るところから栄養指導ははじまります。
食事療法とは食事を変えるのではなく、習慣を変えることです。
情報過多の時代に知識だけを提供してはいけません。
習慣を変えるのは一朝一夕ではありません。
信頼関係を築きサポートをしていきましょう。
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